外販、車検に自動車販売。ガソリンスタンドだけでない多くの事業展開が進むなか、ヤブサキが最も新しく取り組んでいる領域が「保険」です。スタンドにお越しのお客様へ、自動車保険のみならず医療保険や生命保険までをご案内するこの新事業。生みの苦しみと楽しさを、保険課課長代理の木村さんと、行徳店で実際の案内を担当する大森さんに話を聞きました。
入社初年、大晦日に売上達成した思い出
—まず最初に、2人の入社の経緯を教えてください。
大森:学校にあった求人票を見て応募しました。最初、ガソリンスタンドだって知らなくて。実際に見学に行った際にスタンドだということを初めて知りました。私にこんな仕事できるかしらって思ったんですが、女性が結構いましたし、見学の対応をしてくれた方も女性だったので、大丈夫だなと。皆さん笑顔で挨拶をしっかりされていて、人間性というか社風にも安心できたので入社を決めました。
木村:私は中途入社です。実は10年以上も印刷関係の仕事にいたので、異業種からの転職になりますね。とはいえ大学卒業後の1社目がディーラーだったことと、やはり車が好きなのもあって、ヤブサキを見つけて入社することになりました。面接時から保険事業に力を入れたいという話は聞いていて、ぜひそちらをやらせてくださいということで。
—大森さんも最初から保険事業を担当されていたのですか?
大森:いえいえ、サービスステーション(SS)での事務の仕事から入っていて、今もそちらで働きながら保険のご案内もしている状況です。私、どうして担当に選ばれたんですかね? 立候補はしていないです。むしろ大変そうだなと思っていました。今は毎月の会議に出席して、そこでいろいろな知識を身につけられているのでありがたいなと思っています。「自動車保険って何?」という基礎的なところから勉強しています。とはいえ、最初は事務ではない接客仕事に不安はありました、やっぱり。今は研修を受けて慣れました。
木村:いや、大森は最初からご案内は得意だったよ。だから担当になったところもある。ほら、入社して初めての年末のエピソードがあるじゃない?
大森:あの大晦日の話ですね。大掃除なんでしょうか、SSに洗車にいらっしゃるお客様が多くて混んでいたんです。受付をしていたんですが、その年の店舗の売上目標金額まで残り20万くらい。洗車だけでは届かなそうでした。店長に「頑張ってコーティングも販売してみよう」と頼まれて、5、6万円のコーティングを4人のお客様にオススメしたら、なんとすんなり受け入れてもらえて。それで目標達成。店舗全体で、みんなでやったーって。社内SNSも巻き込んで盛り上がったいい思い出です。
顧客ネットワークを活かした保険販売
—大森さん、すごいですね。木村さんは保険課ではどんな仕事を担当しているのですか?
木村:まず最初に損保会社に出向して保険営業のノウハウを学びまして、今も自分で営業を担当しています。けれど一番の仕事は仕組みづくりです。うちはせっかく何店舗もSSを持っているので、ノウハウを水平展開してどの店舗でも獲得できるようになれば一気に売上が増えていきますよね。教育を進めることで、私がいなくても大丈夫だなというところまで持っていきたい。現在、行徳店の担当が大森で、他の店舗にも担当を置いています。月に1回担当者が集まって数字を確認。次月の方針や取り組みを決めるほか、上手な案内方法の共有を行い、社内の営業力を引き上げています。
—具体的にはどういう案内が効果的なのですか?
木村:今1番人気なのが、ドラレコプラン。「今の保険料と変わらない料金でドライブレコーダーも付けられるならお得じゃないですか?」なんて案内しています。面白いのが、ドライブレコーダーに興味を示さないお客様も、「家族が運転中に事故や事件に巻き込まれたらどうします?」という話をすると興味を持ってくださる。やはり皆さん家族のことは心配なんですね。保険のプランに入っているドラレコなので、事故の際も保険会社へ説明要らずで証拠品となる。お客様のためになる商品だと思っています。
—やりがいは?
木村:実は私自身もいまだに保険を勉強している段階で。この間までは自動車保険中心だった知識が、今は医療保険、生命保険へとつながっていくなど、まだまだ始まったばかり。今まで社内の誰もやってこなかった新規事業の立ち上げに関われているのがやりがいですね。生みの苦しみの面白さを味わっています。
大森:やりがいとは少し違うのかもしれないですけど、どんな仕事をしていても会社に認められている実感があります。大手企業とは違って社長自身が1人ひとりのことをちゃんと見てくれて。小さなことでもお褒めいただけますし、距離が近いですね。会議の時は社長自らお菓子やお茶を用意してくださるんです。
無形商材だからこそ、営業の力の見せ所
—今後の展望を聞かせてください。
木村:今の一番のミッションは、やはり保険の仕組みづくり。保険事業を会社の利益の柱にするという目標があります。それをまずはしっかりやり切ること。もう1つの目標は、保険に入っていただいたお客様に、保険だけでなくそこから車をご購入いただいたりとかそういうかたちでヤブサキのファンになってもらうこと。ファンを増やして会社を盛り立てていきたいなと思っています。
大森:私は、夢って言ったら大げさかもしれないけど、せっかく保険の会議に出させてもらっているので、何も知らなかった私でもお客様と商談して、売れるようになりたいと思いますね。
木村:そう言ってもらえて嬉しい。若い人って保険をよく知らない。でも、覚えると面白いんですよ。その魅力を伝えてあげられれば、車検でも車を売る時でもセットで提案できる武器になる。だから保険営業のコツを、若い社員全員に教えていきたいです。
—そうまでして保険販売を後輩に教えたくなる面白さとは?
木村:保険は自動車や燃料と違い、形のないものなので、自分の話法1つで売れる売れないが変わります。だから自分が説明したことによってお客様が「なるほどね」と思い、成約に至ると、これほど嬉しいことはありません。保険って日常生活に関わることなので、お客様のプライベートを聞くことで必要な保険を勧められますし、聞いたプライベートの話を元に保険以外でもたとえば新車販売のニーズを掴んだりもできます。会話が入り口となって商談が広がる。コミュニケーション力を磨くにはぴったりの面白い仕事です。これから入社される方々にもぜひ保険事業を手伝っていただけると嬉しいですね。]