現在のヤブサキの教育制度の多くは、本部部長の宮脇さんが考えてきました。教育制度にはどんなものがあるのか、どんな目的で行っているのか。宮脇さんの人材育成に対する熱い思いやこだわりを、根掘り葉掘り聞きました。
まずは皆さん、動画を作ってもらいます
—ヤブサキの社員は、どのように育っていくのでしょうか? 順々に教えてください。
新卒学生の場合、まず内定者研修で、自社理解のためにヤブサキの紹介VTRを作ってもらいます。これが、毎年すごくいい。若い子は自分のスマホに入っている写真で、採用活動にも使えそうなレベルの動画を作ってくれます。一度、店長たちにも同じように、お客様にヤブサキの魅力を伝える動画を作ってもらったのですが、やっぱり若い子のようには使いこなせません。新人には動画制作を通して、まずは楽しく会社のことを知ってもらえたら嬉しいですね。
—会社について学んだ次は?
新入社員には動画研修を受けてもらうことが多いですね。今度は作るのではなく、見る研修です。コミュニケーション研修、スケジュールやタスク管理など、一般的なビジネスの基礎について学ぶプログラムがあります。サービスや扱う部品が多いので、商品知識研修もあります。新商品もあるので、新人以外にも研修の機会はありますが、ひとまず新人にはまとめて受けてもらいます。
—どのくらいのボリュームがあるのでしょうか?
新人の研修期間でいうと、3ヶ月ほど。動画でいうと、300本。とはいえ、全部を研修期間に受けるわけではないですよ。動画型の研修なら、いつでも見ることができます。配属後に、自分が身につける必要があるスキルを考えて、自ら動画を選んで、見て勉強して、現場で役立ててほしいです。
—新人研修を終えて、いよいよ配属ですね。
配属で一番参考にするのは、店舗との相性ですね。診断テストの結果や本人の性格、希望を参考にして、3ヶ月の仮配属となります。その結果を見て本配属を考えていきます。基本的には仮配属からそのまま本配属となることが多いですね。
—ぶっちゃけ、自分と合わない店舗や部署に配属されるリスクもありますか?
結局、その仕事をして初めて、向き不向きがわかりますよね。なので配属後も配置換えのチャンスを用意しています。仕事がうまくいかなくて悩んでいた営業を、事務に異動をさせたり、配送業務を担当しながら整備の仕事を希望していた人に、まずは車検からやらせてみたり、というような配置換えの事例はたくさんあります。多くの場合、うまくハマって、異動先で重宝されています。
現場理解のためには、現場の声を聞くのが一番
—複数事業を展開しているヤブサキだからこその配置換えですね。その希望は、いつ言い出せばいいんでしょうか?
定期的な面談があります。まず店長面談。各店舗の店長と社員で月に一回行います。年間の計画や目標を立てて、月ごとにできたこと、できなかったことを面談シートに書き込んでいきます。店長以上の管理者も目を通すので、店長、部長、社長のコメント欄にフィードバックを書き込みます。
—それで仕事がうまくいっているかどうか、把握してフォローするわけですね。
不定期ではあるものの、部長面談もあります。朝、Web会議で接客のロープレをしたり、最近の数字について見たりします。人間関係に悩みを抱えていそうだったり、仕事が伸び悩んでいたりする人には、直接店舗に行って話をして解決策を一緒に考えることもあります。
—なるほど、では悩みや聞きたいことがあれば、店長か部長との面談でぶつければいいわけですね。
あとは社長との個人面談も年に2回ありますし、思ってはいても社長や部長に言えないこともあると理解しています。我々が本音を聞き出せない時は、社内でも慕われている聞き出すのが上手な社員を通して、悩みを解決することもある。あまり心配されずとも大丈夫だと思います。
—面談が充実してますね。
社長や部長による面談は、社員だけでなく社長や部長から見ても、現場のことも知れるし、みんなの考え方も知れるし、大事な活動だと思っています。
働く意味をわかちあう集団は、強い
—入社時の研修と、入社後の個別フォローによって、社員にはどんなふうに成長してもらいたいと考えていますか?
ヤブサキでなくても活躍できるような、一人前のビジネスパーソンになってほしい。ヤブサキでは、一人前のビジネスパーソンになるためには、商品知識、ビジネススキル、マインドの3つが揃う必要があると教えています。
—商品知識以外の2つは、身につけて磨き上げるのに時間がかかる部分だと思います。だからこそ面談など定期的なフォローがあるわけですね。
特に全ての基盤となるのは、マインドですね。なぜヤブサキで働くのか、将来どうなりたいのか、という働く意味を持っていないと、何かあった時にくじけてしまいます。
—マインドはどのように養っていくのでしょうか?
30項目ほどの「ヤブサキの教え」が書いてある社員手帳を渡しています。定期的に読み合わせをすることで、「実際の仕事でどう活用できているだろうか」という会話が生まれて、自然と働く意味を考えるようになります。ヤブサキで働く意味を社員全員が持っていたら、どこにも負けない、すごい強い集団になると思いませんか?
—確かに社員全員が同じ価値観を共有できている組織は強いですね。最後に、社会人生活に不安もあるだろう学生へメッセージをお願いします!
新入社員でわからないことだらけでも安心してください。今回お話ししたように、ヤブサキは面倒見のいい会社だと自負しています。ご応募、お待ちしております!